一年前のこと、大学の同じクラスの友人と共に、シルクロードの旅をしてきた。
確か、夜まで飲んだあとに、中央アジア行きたいなあと呟いたところ、ソ連好きの友人たちが乗ってきて学祭休みを利用して(結果的に大きくオーバーした25日間になるのだが)、時間のある学生時代しかできない陸路の旅をすることにしたのだった。
同行したちゅうさまもブログに一部まとめていてこれは非常にわかりやすい。
ウズベキスタンの旅行記を書きたいのだけれど、その前段階を書かないとよくわからないことになるのと、自分なりに整理したいので、最初から軽くまとめます。陸路ルート旅行者にとって価格と時刻はかなり参考になるので普段は避けてますがそこも明記しておきます。(平成30年11月現在)
今回のルートはまず中国の重慶まで飛び、そこから陸路で西安、蘭州、烏魯木斉、カシュガルと新疆ウイグルまで西進、天山山脈を越えキルギスのオシュへ、オシュからはウズベキスタンのコーカンドに入り、タジキスタンのホジェンド経由でサマルカンドへ、サマルカンドからはブハラ、ヒヴァを見つつ、カラカルパクスタン共和国のヌクスが終点となる旅でした。(なお、帰路はタシケント、アスタナ、アルマトイを見てからソウル経由で帰国)
※以下は平成30年11月時点の情報です。
まずは重慶へ
NRT10:00-CKG14:45 IJ1021便 17590円
春秋航空日本(Spring Japan)で成田から重慶まで。フライト時間はなんと6時間弱!
その長いフライトも手荷物を付けて片道17950円。中国の内陸までなのに安い。
重慶では到着した当日の夜だけの観光。名物の火鍋を食べて、千と千尋的!と大人気の洪崖洞へ。台湾の九份へは行ったことないですが、重慶の方がすごいのでは??と思ってしまいました。まだまだ観光スポットはあるのでいつか再訪したいところ。
重慶→西安
重慶北9:05-西安北14:10 279.5元
重慶からは高鉄で西安へ。シルクロードの起点都市でもあり、平安京の手本になったという唐の長安こそ現在の西安。いつか行ってみたいと夢見ていた街でした。
西安では2泊。本当はもっとゆっくりしていたかったんですが、時間の都合上2日のみ。
三蔵法師が修行をしていたと大慈恩寺や西安の象徴とも言える鐘楼、回坊風情街などを歩いたり、翌日は郊外にある秦始皇帝陵へ行って来ました。
ビャンビャン麺や羊肉串を食べ、名物のヨーグルトを飲んだりと、かなり幸せな観光でした。京都のようにゆっくりと滞在して街歩きを楽しむのがよさそう。
重慶に続いて、西安も再訪してみたい街。旅の始まりから最高の気分です。
蘭州へ
重慶からは新疆ウイグルへ向かいますが、新疆への鉄道の要衝は蘭州。ここで乗り継ぐことによって高鉄で烏魯木斉まで行くことができます。
私たちは蘭州~烏魯木斉の高鉄乗車時間10時間には耐えられないと判断して、寝台列車で烏魯木斉に向かうことにしました。寝台列車の出発は夕方なので、蘭州で三時間の乗り継ぎ時間を作って、蘭州牛肉麺を楽しむことにしました。
西安北11:03-蘭州西14:18 174.5元
西安から蘭州までは4時間。遅めのランチを蘭州牛肉麺にしよう!と思っていましたが道中で重大な事実が発覚。私たちのお目当ては大学の近くにあった馬子禄の本店。何も考えずに午後着にしていたのですが、なんと閉店時刻は14時。讃岐うどんや信州そばのように手打ち麺やスープが終わったところで閉店!というスタイルだったんです。
それを当日、しかも蘭州行の列車で気付く計画性のなさとは…
とはいえ急いで市内に向かっていくつかのお店で牛肉麺を食べます。
唏嘛香牛肉面
馬子禄 蘭州火車站店
とりあえず道沿いにあった唏嘛香牛肉面と馬子禄蘭州駅店で牛肉麺をいただきました。
両方とも全国チェーンのお店。空腹のお腹には最高の一品でした。
馬子禄本店には行けなかったとはいえ、神保町で初めて蘭州牛肉麺を食べ衝撃を受けて以来、来てみたかった本場蘭州で牛肉麺を食べられたのは本当に良かったです。
いざウイグルへ
ウイグルの玄関口蘭州駅。ここから寝台列車に乗って西へ向かいます。
蘭州17:46-烏魯木斉12:57 611元
緑色の客車の中でも、二等車四人個室に乗り込みます。
夜の間は延々と電波も通じない砂漠の闇を走り、朝になるとウイグルの荒野と山脈が目の前に広がっていました。
朝ごはん(昼ごはん)を食堂車で食べながらゴロゴロしているとようやく烏魯木斉に到着。蘭州から実に19時間の道のりでした。
烏魯木斉では1泊のみの滞在。別にまとめてあります↓
ウイグル自治区で目にしたのは、中国によるウイグル族への弾圧の様子。
モスクが破壊されていたり至る所に公安が配置されていたり、旅行者としてとはいえ、監視社会の空間にいることは怖くて、旅の始まりの最高な気分とは一転、暗い気持ちになったのでした。